“長浜屋台街の復活”、そんな言葉を耳にする機会が増えました。
長浜ラーメンの発祥の地としても知られ、福岡で“屋台と言えば長浜”という方も少なくないと思います。しかし、長浜屋台街は高齢化などで軒数が減少し、2021年11月には2軒のみとなりました。それが一変したのが、2023年6月。公募により7軒の屋台が次々にオープンし、今では連日多くの人々で賑わいをみせています。
今回は、文字通り“復活”を遂げた長浜エリアで、「ラーメンが美味しい屋台を教えてください」と屋台店主に訪ねてみました。
「明太中毒」ご紹介!
コラーゲンたっぷり!「長浜屋台 どげん家」の絶品オリジナルスープ!
まずは長浜屋台街の西側(スーパー「サニー」側)にある「明太中毒」を訪ねてみました。暖簾をくぐるとお店はすでに満席。お客さんは若い方が多いように感じます。
こちらは屋台では唯一、明太子をメインにしたお店。ラーメンの提供はしていないということで、おすすめのラーメン屋台を教えてもらいました。
米満さん、ラーメンが美味しい屋台を教えてください!
「そうですね。「どげん家」さんのラーメンはイイですよ。特にスープが美味しくて、はじめ一口飲んだ時に衝撃でした。屋台のクオリティではないなって思いました。仕込みに手間をかけているのが伝わってきます。ぜひスープまで飲み干し欲しいですね。」
明太中毒
個別紹介ページ
住所:福岡市中央区長浜3丁目14
営業時間:18:00〜翌1:00
定休日:不定休
「明太中毒」の2軒隣、黄色い暖簾が目印の「どげん家」へ。
店主・竹本さんは20代の頃から福岡の屋台に通っていて、馴染みがあったのだとか。元々移動販売の唐揚げ屋を営んでいた竹本さんは、今回の公募をきっかけに屋台に挑戦することにしたそうです。
「明太中毒」の米満さんよりオススメされたラーメンをいただきました。
店主・竹本さんによると「スープには、豚のゲンコツ(大腿骨)等も使用していますが、その他に豚の皮とかを入れることで、コラーゲンたっぷりに仕上げたオリジナルスープです。スープまで飲めるラーメンを目指しています。」
醤油ベースのとんこつスープは癖がなく、とろっとしたチャーシューとの相性もいい。
おすすめ通り、スープまで飲み干したくなる一品でした。
長浜屋台 どげん家
個別紹介ページ
住所:福岡市中央区長浜3丁目14
営業時間:18:00~翌1:00
定休日:不定休
「どげん家」ご紹介!
人気焼肉店が運営する「屋台のたまちゃん」
折角なので次は「どげん家」の竹本さんに、ラーメンが美味しい屋台を紹介していただきました。
「「屋台のたまちゃん」のラーメン、おすすめですよ。自分のところのラーメンとは違う豚骨ラーメンですが、このスープも自分の好みの味なんですよ。深みのあるスープで本当に美味しいですよ。」と紹介してくれた「どげん家」の店主・竹本さん。
竹本さんがおすすめしてくれた「屋台のたまちゃん」は、福岡の人気焼肉店「たまや」が運営する屋台。「屋台のたまちゃん」のお隣には、系列屋台の「屋台のたまちゃん別館」(不定休)もあります。
店内には、地元の方だけでなく、遠方からの観光客や海外からの観光客で賑わっています。
「あっさりなのに深みのある豚骨スープは、余分なものはいっさい入れず豚の骨だけを使って丁寧に炊き上げた“純”豚骨スープ。高温で仕上げることでくさみのないスープに仕上げてます。」
味わいのある豚骨スープに、口の中に入れたらしっとりとホロホロととろけるチャーシュー。このチャーシュー、漬け込むところから完成までに2・3日もかけているという。屋台でこんなチャーシューに味わったことないと感動してしまいました。
屋台のたまちゃん
個別紹介ページ
住所:福岡市中央区長浜3丁目14
営業時間:18:30〜24:00
定休日:不定休
これまでご紹介したラーメンは、豚骨スープ。実は長浜エリアには、他にも個性派ラーメンを提供してくれるお店があります。どんなラーメンが味わえるのか、期待に胸を膨らませて早速、次の屋台を訪ねてみましょう。
満足のボリューム感!「長浜市民球場」の長浜スタミナラーメン
個性派屋台の「長浜市民球場」を訪ねてみました。その名の通り、スタジアム気分が味わえる屋台で、乾杯は「プレイボール」、会計は「ゲームセット」と掛け声が聞こえてきます。さらにメニュー表には“スタメン”や“ショート”“セカンド”…といった文字が。
今回寒い時期に伺ったため、厚手の透明なビニールシートで客席全体が囲まれていましたが、この囲みがない時は、球場のイラストが入ったインパクトのある大きな暖簾がかかるそうなので、その暖簾も見てみたいもの。
関西出身の店主・松清さんは、ホークスが好き過ぎて、福岡へ移住してきたほどの熱烈なファン。「野球観戦で福岡を訪れていた時は、よく長浜を利用していました。だから活気ある長浜屋台街の姿を取り戻す手伝いができたらと思い、今回の屋台公募に挑戦してみました」と店主・松清さん。
「関西出身なので、奈良天理のご当地ラーメン、スタミナラーメンを“選手”に入れてみました。」白菜と豚肉を炒めて、豆板醤でピリ辛に仕上げた一杯。具材がたっぷりと載っていてボリュームがあり満足感を高く感じられる。
「好きだった長浜屋台街から、今度は好きになってもらう側になったので、皆さんが楽しく過ごせる屋台を目指していきます。」
常に来店するお客さんのことを考えて、思考錯誤をしているのだそう。伺った日には、「鉄板牛たんコロ焼き(仮)」の試作中。新人選手(新メニュー)のスタメン入りが楽しみです。
長浜市民球場
個別紹介ページ
住所:福岡市中央区長浜3丁目14
営業時間:19:00-翌1:00
定休日:不定休
新名物!!深みのある辛さが癖になる、「長浜少衛」の長浜辛麺
最後に紹介するのは、中国の蘇州市出身、中国人店主・劉さんが営む“ガチ中華”屋台「長浜少衛」。進学を機会に来福し、学生時代は屋台でアルバイトをしていたのだとか。中国にも屋台はあるそうですが、福岡の屋台のようにその場で食事するスタイルではないそう。そんな福岡の屋台の魅力にはまっていった劉さんは屋台公募に挑戦し、見事合格。今回自身で屋台を持つことができ、定番屋台メニューに加え“四川料理”も楽しめる屋台にしたのだそう。
「オープンから約半年が過ぎ、メニューは少しずつ変えていっています。この辛麺は昨年末ぐらいに登場した新メニュー。実はお客さまから豚骨ラーメンのリクエストが意外にも多くて、その豚骨ラーメンのスープと激辛辣油を使ったのが、博多辛麺です。激辛辣油は自家製で作っており、これをたっぷり使っているので、辛いですよ。」と店主・劉さん。
贅沢にもチャーシューが4枚もトッピングされた「長浜辛麺」。たっぷりのもやしもトッピングされ、ボリュームもある。そして見るからに辛いと分かるほどのスープの赤さ。れんげにスープをすくって一口すすると、思わず咽そうになるほどの辛さだが、旨味があり食べ続けると癖になる味わいだ。
長浜少衛
個別紹介ページ
住所:福岡市中央区長浜3丁目14
TEL:080-9063-9363
営業時間:18:00~翌1:00
定休日:不定休
屋台の定番の豚骨ラーメンはもちろん、個性派ラーメンも楽しめる長浜屋台街。活気を取り戻している長浜屋台街の姿を、ぜひその目で確かめてください。
次回の「店主が教える “美味しい屋台”」は、ラーメン以外の屋台グルメ編です。
お楽しみに★